1月のヴァイオリン指導マスタークラスでは、
「スケールワーク」をとりあげました。
私のレッスンでは、
全調の音階を書き、
和声Ⅰ・Ⅳ・Ⅴを学習します。
和声の基礎がわかれば、いずれ分析や
作曲にも役立ちます。
なぜ、私がこのスケールワークを作ったのかについては
沢山の理由があるのですが、
一番大きなものは「読譜力」です。
楽譜を開いて、すぐに弾けるかどうか、
すぐに音にすることができるレベルが
その人の、今の読譜力なのです。
例えば、「ちょうちょ」のような簡単なものでも、
なんの指でどこの弦で、弓はどれくらい使って・・・
というのが瞬時に判断して音にすることができなければ、
それは読譜ができていないことになります。
このスケールワークを一通り終わると、
バルトーク「44のデュオ」を始めます。
初見ですぐ弾くのでは無く、
巻末の分析にしたがって楽譜を見て、
さらに黙読してから弾きます。
こちらはバルトーク研究の第一人者、
パップ晶子先生の素晴らしい解説が載っています。
歌の訳詞が載っているのも大きな助けになり、
曲を弾く上で想像力を駆り立てられます。
バルトークが子供のために書いてくれたこの曲集、
生徒の初見力があがるとともに、
モードの響きに触れて、民族音楽を体感していけます。
さらに変拍子やアンサンブルも学習でき、とても力がつきます。
ぜひ一度、弾いてみてください。